「証券会社や信託銀行の報告文書など」の探し方
「証券会社や信託銀行の報告文書など」の探し方
近年、ネットでの金融取引の普及や税制優遇を受けられるNISAやiDeCoの普及によって、投資人口は確実に増加しています。
亡くなった家族が実は証券口座で資産運用をしていることもあります。
その際には証券会社や信託銀行の報告文書などを探すようにしましょう。
株券や債券
株や債券は家の中にはありません。昔は家の金庫にそうした証券の紙束がつまっていましたが、今はそうしたことはほとんどありません。
株券は電子化されてなくなり、電子的な情報としてやりとりされるようになりました。
最近の株や債券は、証券会社や信託銀行に設け取引口座で預けたままの状態で売買・保管を行うことがほとんどなので現物の引き渡しはありません。
したがって、自宅からは以下のものを探します
・証券取引口座の開設案内所・約定書
・取引残高報告書
・株式売買の取引報告書
・発行会社からの株主総会の招集通知書
これらの書類の内、ひとつでも見つかれば取引をしていた証券会社が分かります。
ネットでの株取引では各種報告書は紙ではなくデータとしてパソコンに残されていることが多いです。
取引をしていた証券会社さえ分かれば、銀行で口座を洗い出す際に行った名寄せと同様に、証券会社でも名寄せを依頼して洗い出しが可能となります。
株に関しては、非上場会社の株に注意しましょう。
上場会社の株ならば、株を買った証券会社を通じて名義変更をすることができます。
しかし、非上場会社の場合は発行した株式会社で名義変更する必要があります。
タンス株として自宅で株券が発見された場合にも両者の間で対応が変わります。
上場会社ではその株式は電子化されてタンス株は紙くずとなり、株主の権利は証券会社や新しく買う銀行の特別口座で継続しています。
しかし、非上場会社の株はタンス株でも株券として生きているので安易に破棄しなしように注意しましょう。
債券や投資信託
債券や投資信託などの金融商品も、自宅に証書が保管されていることはまれです。
株と同様に取引口座の開設案内所や各種報告書を(債券の場合は保護預り通帳や利払い報告書)を探してそこから取引をしていた証券会社・信託銀行をつきとめましょう。
そこから証券会社で名寄せを行い資産の洗い出しを行うことができます。
まとめ
以上のようにして、株式や債券を探して資産の洗い出しをしていきます。
証券会社や信託銀行の報告文書が見つかればその口座内の株や債券は見つかりますが、他行のものは名寄せで洗い出しはできません。
資産運用口座も複数持ちしている場合もありますので、報告書等を探す際は見落としが無いよう注意しましょう。