遺言

遺言の作成を専門家に依頼するメリット

文責:弁護士・税理士 井川卓磨

最終更新日:2023年08月22日

1 形式的に有効な遺言書を作成できる

 遺言は方式が決められており、それに則って作成しなければいけません。

 万が一、不備があると、遺言が無効になってしまいます。

 例えば、ご自身で作成する自筆証書遺言は、紙とペンがあれば簡単に作成できることがメリットとして挙げられますが、その一方で、形式上の不備で遺言が無効になってしまうリスクがあります。

 遺言の修正や書き直しも気軽にできますが、修正の仕方もルールが決まっているため、せっかく修正したのに形式上不備があり有効な遺言書になっていなかったという事態を招くことも考えられます。

 遺言の作成を専門家に依頼することで、法的に有効な遺言を作成することができます。

 

2 適切な内容の遺言書を作成できる

 形式的に有効な遺言であったとしても、その内容が適切であるとは限りません。

 記載内容が曖昧で混乱を招く内容になっていたり、特定の相続人に全ての財産を相続させるなど、他の相続人の遺留分を侵害するような内容になっていたりすると、トラブルの火種になりかねません。

 相続人がスムーズに相続できるようにという思いで作成した遺言が、かえってトラブルを招いてしまう結果となってしまわないように、相続を得意とする専門家に遺言の作成を依頼することをおすすめします。

 

3 複雑な内容の遺言書を作成できる

 誰にどの財産を相続させたいのかを、明確に、分かりやすく文章で表現することは容易ではありません。

 解釈の仕方がいくつか考えられるような表現になってしまっていると、トラブルを招いてしまうおそれがあります。

 このようなリスクを回避するため、作成したい内容を専門家に伝えて、その内容を遺言に正確に反映するためにはどのようにすればいいのか等のアドバイスをもらうとよいかと思います。

 また、遺言は、万が一に備えて、予備的遺言を記しておくことも大切です。

 内容が複雑になればなるほど、この表現で伝わるのだろうか、間違っていないだろうかと不安になるかと思います。

 どのような内容の遺言を作成したいとお考えなのかを丁寧にお伺いし、法的に有効で内容に問題のない適切な遺言作成をサポートさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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遺言書の作成にお悩みの方へ

ご自身の遺産を巡って家族に争ってほしくない、ご自身の遺産をお世話になった家族に多く渡したいという願いから、遺言の作成を検討される方もいらっしゃるかと思います。
あらかじめ遺言を作成しておくことで、ご自身の遺産を巡って家族が争うことを防いだり、特定の相続人に特定の財産を受け継いでもらったりすることができます。
また、遺言書を作成しておけば、相続人はそれを使って預金の解約や不動産の名義変更を行うことができるため、相続手続きの負担を減らすこともできます。
ただし、遺言には法律で定められた形式があり、この形式に沿っていない遺言は無効となってしまいます。
遺言が無効となってしまった場合、相続にご自身の意図を反映させることはできません。
そればかりか、無効な遺言でも故人の意思を尊重すべきだ、いや遺言は無効なのだから無いものとして遺産の分け方を決めるべきだという、相続人間の対立を招いてしまうこともありえます。
また、形式面では有効な遺言であっても、どの財産を誰に渡すのかがはっきりと書かれていない場合など、内容面に不備があると、遺言の解釈を巡って相続人同士の争いが起こってしまうこともあります。
遺言の作成にあたっては、法律で定められた形式に沿っているかどうか、また内容は適切かなどについて、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

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